SMAPファンが『世界に一つだけの花』を再び購買する“花摘み運動”を始め、一致団結して、さまざまな活動をしていた際も、「SMAPとファンの皆さんは合わせ鏡のよう。素敵な方たちには、素敵なファンの方たちがついていらっしゃる」と、短いながらも愛情たっぷりなコメントをし、またファンを喜ばせたものだ。
が、基本的には、局アナであるという立場をもっともわきまえているアナウンサーと言っていい。それは、かつてのパートナーだった大和田獏に対しても、現在の橋本大二郎氏に対しても同じ。途中、同局の寺崎貴司アナがその席に座っていたときも同様だった。
男性司会者をたて、コーナーを仕切るアナウンサーを盛り立て、コメンテーターの話を聞くときには、必ず、その人の顔をしっかり見ながら静かに頷いている大下アナ。
同番組ではもっともキャリアが長いのだから、特に後輩アナらに対しては、冗談を言ってみたり、ちょっと、あげ足をとってみたりしても誰も大下アナを悪くは言わないと思う。でも大下アナは、絶対にそういうことをやらないのである。
「大下さんは、常に視聴者のことを考えている人」と、同番組のスタッフが言う。番組を見ていると、それがよくわかる。
たとえば、知名度の低い後輩アナウンサーが出てきたとしよう。大下アナは、そのアナウンサーをフルネームで呼び、「○○○○アナウンサーの△△△△」と、コーナー振りをするのである。正式コーナータイトルに、そのアナウンサーの名前が入っていなくても、大下さんがそう言って紹介していた理由は、「視聴者の方が、『この人は誰だろう?』と思わないように」だった。
現在、昼間の生番組は、日本テレビ系が『ヒルナンデス!』、TBS系が『ひるおび』、フジテレビ系が『バイキング』、そしてテレビ朝日系が『ワイド!スクランブル』で、視聴率では『ひるおび』がトップになって久しい。
世代別で言うと、『ヒルナンデス!』はF1層(20才~34才の女性)、『ひるおび』がF2層(35才~49才の女性)に強く、『バイキング』と『ワイド!スクランブル』で、もっとも人数が多いF3層(50才以上の女性)を分け合っているような状態が続いている。