■人間味あふれる一夫多妻、心温まる一夫多妻とは?

──藤沢さんが仰っている事実婚には、<一夫多妻>が含まれます。一人の男性を複数の女性が取り合うわけで、軋轢は生じないでしょうか?

藤沢 取り合う、ではなく、シェア、ですね。確かに、軋轢は起きるかもしれないけど、それを補ってあまりあるメリットがあればいいんじゃないでしょうか。文化人類学者たちの研究によると、そもそも社会の「数」で見ると、いまでも一夫多妻制が多いんです。実際、恋愛市場って一夫多妻的ですよね。一部のモテる男性に女性が集まるという意味で。

 とはいえ、GDPベースで見ると、一夫一妻制が圧倒的な割合を占めます。先進国のほとんどが一夫一妻制だからですね。だから僕も、一夫一妻制が果たしてきた大きな役割については認めています。一夫一妻制だからこそ、すべての男性に女性がいきわたり、社会が安定し、経済が発展し、国力が上がった。そうではない中東諸国の不安定さを見れば、一夫一妻制には、社会の発展のために大きな意味があったと考えざるをえません。

 誤解している人もいますが、一夫一妻制って、女性のためではなく、男性の中間層にこそ有利な配偶システムなんですよ。

──では一夫多妻制になると、どうしてもあまる男性が出てきますよね。彼らはそれでいいのでしょうか?

藤沢:僕は科学技術の力でそれは解決できると信じています。性産業がこれだけ発達していますし、インターネット技術のおかげで良質なポルノ動画が行き渡っています。だから僕は、いまの先進国なら、個人の自由意志に基づく、平和な一夫多妻制が実現できると考えているのです。たとえ現実の女の人に相手にされなくても、資本主義経済のおかげで、性欲や恋愛欲を満たすためのサービスはどんどん生まれてくるからです。

関連記事

トピックス

高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
トランプ米大統領によるベネズエラ攻撃はいよいよ危険水域に突入している(時事通信フォト、中央・右はEPA=時事)
《米vs中ロで戦争前夜の危険水域…》トランプ大統領が地上攻撃に言及した「ベネズエラ戦争」が“世界の火薬庫”に 日本では報じられないヤバすぎる「カリブ海の緊迫」
週刊ポスト
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン