生島自身、「目指すのはリスペクトより親しみやすさ」と言い、番組で意識しているのは「おもため」=おもしろくてためになること。これは大先輩の大沢悠里からの教えだという。
「台本がないので、毎日、違う番組をやっているよう」とは長年タッグを組むプロデューサーの弁。営業から細かいチェックが入る生CMでも生島は原稿どおりに進まず脱線することがしょっちゅうだ。
健康マニアであり、さまざまな健康法を試しては惜しげもなくリスナーに体験談を披露したり、あまり知られていないが空手の黒帯をもつ格闘家でもあるため、武勇伝も数知れない。
テレビでのライトなイメージそのままに、明るく自由に、あくびやクシャミやトイレも我慢せずに5000回。
東日本大震災発生時は故郷の宮城県で公演中に被災。気仙沼市の実家では妹さん夫婦が津波に流された(義弟はまだ行方不明)ことは番組リスナー以外の方でもご存じだろう。
実は04年の新潟中越地震のときも上越新幹線内で直撃を受けた経験をもつ生島は、防災士の資格を取得している。
「お辛い経験をなさいましたが、その際も、ためになることを言葉で懸命に伝え続けていらした」(前出・番組プロデューサー)という。
早朝の時間帯はNHKラジオも強力なライバルなのだが、同率1位、あるいは単独1位でレーティング調査を軽やかに突っ走っているのが『生島ヒロシのおはよう定食・おはよう一直線』。昼の番組に比べ、聴く人が限られてくるため、「だからこそ、一回、一回が勝負」と生島は言う。
TBSラジオにはレジェンドと呼ばれ、5000回超えのパーソナリティーがたくさん存在するのだが、まだ66才の生島ヒロシはきっと追いつき、追い越せるはず。6000回、7000回も決して夢ではない。