笠井アナもサービス精神の塊というべきタイプで、実は軽部真一アナよりもエンタメに精通。比較すると、やや高尚な演目やアーティストに強いという気がする。
この日の出演は叶わなかったが『バイキング』で連日、坂上忍にツッコまれているのは榎並大二郎アナ。「ライオンちゃん」コーナーに加わった田淵裕章アナは、あの田淵幸一氏の息子だが、「母はジャネット八田です」と自ら、かぶせてくることでも知られる。
新人では、藤井フミヤの息子、藤井弘輝アナがいることも既に有名だが、まだ、うまく使い切れていないように感じる。
恐らく、視聴率が低迷していることで、アナウンサーに“笑い”を追求させたり、バラエティーのノリに乗っかりづらいムードが社内に蔓延しているのだろう。これでは他局と同じになってしまうし、とても、もったいないと思う。
フジテレビはフジテレビらしく、とことん明るく、楽しく、やればいいのではないか。何やら最近、女子アナもみんなおとなしいのだけれど、男子アナは、バラエティーで弾けたくて弾けたくてしかたがない…というタイプの人がたくさんいるような気がする。
これはフジテレビに限らないが、アナウンサーを目指す人は、漏れなく“出好き”である。
今年4月1日に終了した『新報道2001』で、メインキャスター、須田哲夫アナのこれまでをまとめた、けっこう長尺なVTRを見たのだが、須田アナが子役出身で、テレビ草創期、黒柳徹子さんと共演経験もあると知り、驚くと同時に納得した思い出がある。
須田アナの“自分大好き”なリポートや、『3時のあなた』で大女優の邪魔をしないものの、どこか同業者っぽく振る舞っていたのは、そういうことだったのかと…。
在京各局とも、安住紳一郎、羽鳥慎一に続くスター男子アナを発掘し、育て、数字に繋げることを急務としているだろうが、フジテレビの場合は、“団体戦”で勝負してはどうだろう。
その意味で、谷岡アナが自虐発言をした『ようこそ!!ワンガン夏祭り THE ODAIBA 2018』は、フジテレビの男子アナを一気に売り出す絶好のチャンスかもしれない。イメージは“ちょっと軟弱な「野猿」”だろうか。
バラエティーに強い男子アナが多数揃っているフジテレビ。明るく楽しい彼らを複数で起用したり、大御所芸人と組ませたりすることに同局の好機が潜んでいる気がする。