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2018.09.22 16:00  NEWSポストセブン

『半分、青い。』脚本家の「神回予告」は禁じ手ではなかったか

展開についての議論も盛り上がった(番組公式HPより)

 昨今の視聴者からみれば、本編の出来不出来のみならず制作サイドの「姿勢」にどこまで共鳴できるか、という点もヒットの重要な要素となろう。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏がNHKの朝ドラについて指摘する。

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 NHK連続テレビ小説『半分、青い。』もいよいよ残すところ一週間。スタートからの半年間を振り返れば、かなり個性的で珍しい朝ドラだった、と総括できるのではないでしょうか。

 とはいえ前半、鈴愛が漫画家を目指し修業するストーリーは、表面的な新奇さはあってもどちらかといえば「若い主人公が格闘しながら成長していく物語」という意味で従来の朝ドラの路線上にあった。何といっても目を惹いたのが、「秋風羽織」という大漫画家のキャラクター。この人物を作り上げた脚本家・役者・演出家の功績は、とても大きかったと思います。

 豊川悦司演じる秋風先生の言葉は深淵で、説得力が半端なかった。決して上から目線の説教調ではなく、自分自身の苦闘経験を土台に結晶させた人生の哲学をまっすぐ弟子にぶつけていく。それを受け止めた弟子は力を磨き伸びていく。Web上に「秋風先生の名言集」ができてしまうほど、感動的なシーンがいくつもありました。

 そしていよいよ、プロの漫画家となり秋風先生の元を巣立った鈴愛。ところが、あえなく漫画家の道を挫折してしまう。このあたり、NHK朝ドラとしては珍しい展開に。「コツコツと努力する→目的を達成する」という平和的方程式を、このドラマはあっさりと崩したのですから。

 後半は100円ショップの店員、地元でカフェ経営、ベンチャービジネスと鈴愛の仕事はめまぐるしく変わっていく。私生活も結婚、出産、離婚と変転。前半の完成度に比べると後半は断片的な話や登場人物が多く、次々にエピソードが飛び、結局何を描こうとしているのか浮遊している印象があった。

 なぜ前半と後半でこうも違う質のドラマになったのでしょう? 一人の脚本家が書いているドラマだというのに? その意味でもあまり見たことのない「珍しい朝ドラ」だったと言えるでしょう。

 珍しいと言えば、「登場人物」もそうでした。

 今回、いわゆるドラマの中の配役・俳優たちに加えてもう一人、珍しい登場人物が加わりました。「脚本家」自身です。北川悦吏子氏はSNSで逐一ドラマの内容や展開を自ら説明。朝ドラの後続番組『あさイチ』でMCの博多華丸が、ドラマのあまりに早い展開にとまどうコメントをすると、たちまち北川氏がTwitterで反応。「華丸さん、直接、お話したいです!!」などと呼びかける。

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