申し立て翌日の13日にTBSからの呼びかけで、A氏と番組制作サイドの話し合いの場が持たれた。だが、そこで番組から提示された内容は、A氏が納得できるものではなかったという。

「番組の公式HP上での謝罪文の発表と、取材協力費として20万円支払うことを提示してきたんです。また、チーフプロデューサーを降格させるという話にもなりました。でも、誰かを降格させて解決する話ではない。金銭の提示に関しても、人を泥棒扱いしておいて20万円で解決しようというのは虫が良すぎる。そもそも私は取材されていないのに“取材協力費”として払うやり方にも不信感を覚えました」(A氏)

 その翌週、2度目の会談の席で番組責任者からA氏に手渡されたのが、冒頭の謝罪文書だった。

〈SHIHOさん側の主張だけをもとにした一方的な内容〉と認めた上で、〈番組公式ホームページにお詫びの意を掲載させていただきたいと考えております〉との一文も明記されている。

「どうにか急いで内々に幕引きを図ろうとしているように見えてしまいます。番組の問題点や再発防止策など、BPOでしっかりと総括してほしいと考えています」(A氏)

◆「事実は一つです」

 近年の情報・バラエティ番組では、再現VTRを使ったドキュメンタリー風の構成が人気を集めている。しかし、登場人物への取材をせずに一方的に放送し、トラブルに発展するケースが相次いでいる。

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