2002年12月、誕生日会見に臨まれる雅子さま。現状では、これが最後の会見になっている(時事通信フォト)

「両陛下が一緒に地方公務をされるというのは、上皇上皇后両陛下が作り上げたスタイルです。雅子さまは体調が優れない中でも、2泊3日の日程を1泊2日に短縮するなどして、美智子さまのやり方を踏襲しようとされています。陛下のお隣でしっかりと支えたいというお気持ちが、強く感じられます」(皇室ジャーナリスト)

 9月の地方公務が終わると、10月には即位を国内外に宣言される儀式「即位礼正殿の儀」が行われ、11月には即位関連儀式の中核を担う皇室行事「大嘗祭」が行われる。

「大嘗祭は、雅子さまにもなんとしてもお出ましになっていただかなければなりません。そのために、そこまでご体調を保つことが願われますが、不安も尽きない。特に宿泊を伴う公務の続く9月は、ご体調を崩されることがないか心配が募ります」(前出・宮内庁関係者)

 とはいえ、そうした公務に出られることは、雅子さまのご体調が上向きである証拠ともいえるだろう。

「海づくり大会」のために秋田県入りされた9月7日、両陛下は県の動物愛護センターを訪問された。保護した犬や猫を飼育し、新しい飼い主に譲り渡すことなどを通して、犬猫の「殺処分ゼロ」を目指す施設だ。両陛下はそこで保護犬や保護猫とふれあわれた。

「雅子さまが、この問題と真剣に向き合われている様子が伝わってきました。保護された秋田犬の『こまち』とふれあわれた際は、自ら両手をさしのべ、のど元をさすられていました。途中、こまちちゃんが雅子さまの鼻をペロリとなめるハプニングがあったのですが、雅子さまは顔を背けるどころか笑顔を見せられていました」(前出・皇室記者)

 両陛下が動物愛護関連施設を訪問されるのは、極めて珍しいことだという。

「両陛下のオリジナルの取り組みの1つです。皇族の訪問先としても珍しく、今後も動物愛護の活動に取り組まれていくのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 実際、雅子さまは皇太子妃時代から、動物愛護に積極的にかかわってこられた。

「雅子さまは、聖路加国際病院(東京・中央区)で、小児がんと闘う子供たちとセラピードッグがふれあう様子を視察されたことがありました。また、陛下と愛子さまと一緒に、ほぼ毎年、犬と人間の共生についてのイベントである『日本臨床獣医学フォーラム』の大会に足を運ばれ、最近では被災地とペットに関する講演などを聞かれています。両陛下が飼われている犬の由莉も保護犬ですし、動物への愛情を強くお持ちなのだと思います」(前出・皇室ジャーナリスト)

 そうした雅子さまらしい活動が目立つようになってきた今、「雅子さまの声を聞きたい」という期待の声も、国民の間で高まってきている。

※女性セブン2019年9月26日・10月3日号

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