40年前の米国留学から始まった首相の安倍と加計との濃密な付き合いについては、数えあげればきりがないが、その間をとりもってきたのが、夫人の昭恵である。
昭恵は加計学園のビジネス展開にもかかわってきた。ほんの一例を挙げれば2006年3月、昭恵は加計学園が米バージニア州のグレートフォールズ小と姉妹校提携を結んだときにもひと役買っている。
〈日本の教育界に大きな貢献をされており、加計理事長はじめ関係者各位のご努力に敬意を表します。以前私も米国グレートフォールズ小学校との姉妹校締結の橋渡しをさせて頂き、大変光栄に思っております〉(2013年の宣伝チラシより)
事実、昭恵は姉妹校提携にこぎ着けるため、加計に連れられて何度も訪米している。姉妹校提携後の2010年には、安倍本人も視察し、さらに第2次政権発足後の2015年4月、バラク・オバマとの日米首脳会談時には、昭恵がミシェル・オバマを小学校に案内した。当地の「ワシントンDC日本商工会会報」(2015年6月号)はこう書いている。
〈オバマ夫人が安倍夫人に「生徒の日本語はどうですか?」と尋ねられ、安倍夫人が「パーフェクト」と答えられ、生徒達が大喜び〉
まさに日本の首相とファーストレディという立場で、夫婦そろって友人のためにひと働きしてきたわけだ。昭恵は米国で夫とは別行動して加計と飲み歩く姿まで目撃されているが、逆に彼女が熱を入れたミャンマーの「オーボ寺子屋」事業では加計の力を借り、いっしょに訪問。さらに2013年5月、地球儀外交を標榜する安倍が同国を訪れたたとき、加計も政府専用機に乗り、現地で行動をともにしている。