愛子さまは「天皇の母」に適任
皇統は「男系男子」が担っている。男系男子とは、天皇の血を父方から受け継いでいる男子のことを指す。父親が天皇である愛子さまは、「男系女子」だ。一方、愛子さまが仮に男子をお産みになった場合、その子は母方から天皇の血を引く「女系男子」だ。前出の最終報告書に戻る。
【1】では、女性皇族が結婚後も皇室に残った場合、夫やその間に生まれた子供は民間人として扱われ、皇位継承資格も発生しない。夫も子供も男系男子ではないので当然だ。
【2】は対象が男系男子ではあるものの、養子となった男性は皇位継承資格を持たないとされる。皇室で生まれ育ったわけではない人物に、いきなり皇位継承資格が発生することには世間の理解が得られないということなのだろう。
だが、この2つの方策を重ねて考えると、「本当の意味が隠されている」と話すのは宮内庁関係者だ。
「提言の深謀は、『女性皇族が男系男子を“婿養子”にすること』だと考えられます。つまり【1】と【2】をハイブリッドさせた方策です。そして、見据えられているのは、その間に男子が生まれることです。
この男子は、皇統を継ぐことのできる『男系男子』ですから、“血”の問題はクリアできます。かつ、天皇家や宮家に生まれた母を持つことで、皇族としての“品位”も充分に身につけていることになり、その点でも国民の理解を得られるでしょう。この条件下なら、皇位継承資格を認めてもいいという意見が出てくるのは自然なことです。結論は、宮内庁、官邸の思惑を踏まえて導き出されたものでしょう」
秋篠宮さまが即位されれば“本家”、つまり天皇家は秋篠宮家に移る。「女性皇族と男系男子の結婚」と「男子の誕生」を前提に悠仁さまの次の皇位継承者を考えると、可能性があるのは佳子さまの子だ。
「ただ、佳子さまは“皇室脱出”を叶えた姉・眞子さんの最大の理解者であり、応援者でした。佳子さまも“姉のように結婚をして自由になりたい”という思いは強くお持ちのようです」(別の宮内庁関係者)
となると、視線は愛子さまに向かうことになる。
「愛子さまは、いずれ天皇家になることが決まっていた皇太子の家に生まれました。皇太子時代からの陛下のなさりようや皇室の意義、天皇に求められる姿勢や考え方を、幼いうちから学んでこられた。将来の天皇の母として、これほど適した女性はいません」(前出・宮内庁関係者)