6月8日には、繭をその年に初めて収穫する「初繭掻き」が予定されていたが、こちらも延期になった。理由は同様に、雅子さまのお加減によるものだった。
「腰の違和感が原因だそうで、御養蚕の作業の延期は2度目。初繭掻きは3日後の11日に行われました。雅子さまは、繭を取り外しながら“わたあめみたい”と感想を述べられ、作業にあたった職員を“大変だったでしょう”と労われたそうです。初繭掻きの作業の後には、陛下と愛子さまも合流され、『毛羽取り』や『繭切り』の作業を一緒にされました。しかし、腰の調子は万全ではなかったといいます」(宮内庁関係者)
御給桑と初繭掻きの作業に挟まれた6月5日には、両陛下は「全国植樹祭」にオンラインで出席され、参加者と懇談などをされた。
「発表段階では、雅子さまは『ご体調次第』でのお出まし予定でした。結果的に出席されましたが、顔色があまり優れず、表情が急に暗くなられたようにも見受けられました」(皇室ジャーナリスト)
新型コロナの流行と重なった引っ越し
2004年に適応障害と診断されてから、雅子さまのご体調は快復の途上にある。
「当時は、体調を理由に公務を欠席されることに批判も多く、そうした声がますます雅子さまを追い詰めていった部分もあるでしょう。療養に入られて以降は、公務から遠ざかる時期が長く続きました」(前出・皇室記者)
それでも、御代がわりが迫ると、雅子さまのお心とご活動に大きな変化が見えた。
「2018年、全国赤十字大会に15年ぶりに出席された雅子さまは、美智子さまから名誉総裁のバトンを受け継ぎました。赤十字の名誉総裁は代々、皇后が務めてきましたから、雅子さまのご就任は既定路線でした。それでも、ステージ上で、美智子さまが雅子さまの手を取られた“サプライズ”は雅子さまにとって、皇后としての決意と覚悟を固められる出来事であったに違いありません」(前出・皇室記者)