山中:フジで女性アナが育ったのは『笑っていいとも!』の存在も大きかったと思うな。
山田:イジられる機会がダントツに多い番組でしたからね。中井美穂アナ(6位)はタモリさんやさんまさん、ビートたけしの“お笑いBIG3”から気に入られていて「猛獣使い」と言われていました。
森脇:ほ~、たしかにそうかもしれないです(笑)。
山田:曜日毎に担当が決まっていた“テレフォンアナウンサー”を振り返ると、初代が寺田理恵子アナ(20位)、中井アナ、有賀アナ、河野アナ、そして八木アナ……。その後も小島奈津子アナ(8位)に続き西山喜久恵アナ(20位)、菊間千乃アナ(9位)や木佐彩子アナ(13位)、そして内田恭子アナ(7位)ら見事に育ちましたよね。
森脇:『なるほど!ザ・ワールド』のレポーターで人気になった益田由美アナ(10位)といい、フジは他局にいない女性アナが多かった印象です。
山田:中野美奈子アナ(11位)も面白かった。さんまさんと特番でアシスタントをしていた時に、さんまさんの質問に答えられなくて、「ちょっと待ってくださいね」と数十秒間も資料に目を落として確認し始めちゃって。個人的に忘れられない名場面です。
山中:僕が入社した頃から、フジの女性アナたちは和気あいあいとして、仲がよかった。でも、その前はかなり体育会系だったらしいです。
森脇:女性アナは「30歳定年」といわれていて、それを変えたのが田丸美寿々アナ(11位)だと聞いたことがあります。
山中:そうなんです! 女性アナはあくまでもサポートという立ち位置でしかなかったのですが、田丸アナが報道でキャスターを務めるようになってからは文化が変わった。
女性アナの“お茶汲み業務”も彼女のおかげで緩くなりましたね。田丸アナが入社した頃、女性アナは男性社員のお茶の好みを全部覚えなきゃいけなかった。この人には珈琲にクリームひとつ、砂糖を2つとか。でも、「そんなの一覧表にしとけばいいじゃないですか」と言ってのけたんです。