悠仁さまは、今年9月の誕生日で成人を迎えられる(4月、東京・町田市。写真/JMPA)
「インスタ映え」という言葉のように、写真主体であることの特殊性もある。
「女性皇族のお召し物や持ち物、アクセサリーは大きな関心事です。今年に限っても、新年の諸行事でのティアラや、大学の卒業式での桜色の振袖、伊勢神宮や明治神宮ご参拝時のロングドレスに、日赤ご就職時のビジネススーツと、さまざまな愛子さまのお姿が大々的にニュースに取り上げられました。当然、いいねが集まりやすい。
かたや、男性皇族はほとんどの場合ダークスーツ姿。インスタ上では、言わば土俵が違うわけです」(皇室ジャーナリスト)
にもかかわらず、SNSユーザーは「いいね」のみを物差しにしがちだ。その結果、愛子さまと悠仁さまを「いいね」争いの泥沼に引きずり込む。すでに各種世論調査でも「女性天皇」を容認する声は大きい。インスタ上のいいねが、その意見を後押しすることになる。
「天皇は人気投票で決められるものではありません。万世一系のもと、それを下支えする制度に従って、連綿と受け継がれてきました。ところが昨今の状況は、陛下を中心に一枚岩であるべき皇室そのものの分断を招きかねません。歴史的に見ても、皇室が二分されるような“権力争い”は最悪の結果に結びついています。
さらに、国民の間にも“愛子さまと悠仁さま、どちらが天皇にふさわしいか” という不毛な議論を呼び、国民の分断にさえつながってしまうのです」(前出・皇室ジャーナリスト)
皇室にも、SNS時代の余波が押し寄せている。
(了。前編から読む)
※女性セブン2024年5月2日号
