国内

天皇皇后両陛下、4月に硫黄島へ 悲劇が歴史の影に隠れることを憂い訪問を希望、雅子さまの体調不安もあるなか“日帰り”の強行スケジュールに

硫黄島に足を運ばれることになった雅子さま(2025年1月、東京・台東区。撮影/JMPA)

硫黄島に足を運ばれることになった雅子さま(2025年1月、東京・台東区。撮影/JMPA)

 雅子さまが、先の大戦中に悲劇に見舞われた場所に足を運ばれることになった。戦後80年という長い時間が過ぎ、多くの人の「戦争の記憶」が薄れていくなかで、雅子さまの心には常に慰霊のお気持ちが留められている。

 東京都心から海を越えて1200km以上──同じ東京都でありながら、民間人が容易に足を踏み入れられないのが、小笠原諸島南部にある「硫黄島」だ。明治時代に入植し、約1100人の島民が懸命に築いた生活の営みは、太平洋戦争末期に崩れ去った。以来、硫黄島は自衛隊の管理下にあり、年に数回の訪島事業が行われているのみだ。今年4月、その隔絶された島に、天皇皇后両陛下が降り立たれる。

 両陛下は1月27日、国立西洋美術館(東京・台東区)で企画展『モネ 睡蓮のとき』をご覧になった。モネはフランスを代表する印象派の画家だ。

「事前段階では陛下おひとりでのご訪問予定でしたが、当日は雅子さまに加え、愛子さまも同行され、ご一家でのお出ましとなりました。ご見学中、両陛下が指定の立ち位置とは異なる場所で立ち止まられるハプニングがありましたが、愛子さまが陛下にそっと手を添えられて、立ち位置の修正を促されるシーンがありました。公務の場でも、冷静で周囲をよく観察されている愛子さまに、雅子さまも心強いお気持ちを抱かれたでしょう」(皇室記者)

 その3日前の1月24日にも、ご一家で皇宮警察本部の年頭視閲式に出席された。昨年4月、愛子さまは日本赤十字社に就職され、以来、平日はほぼ毎日出社されてきた。

「就職から間もなく1年で、仕事と公務のバランスをつかみかけられている頃でしょう。今後、ご一家ではもちろん、愛子さま単独のご公務も増えていくと思います」(前出・皇室記者)

 明るい兆しのなか、雅子さまは多忙な2025年を過ごされることになりそうだ。宮中行事や四大行幸啓をはじめ、今年は4~10月に大阪・関西万博が開催される。名誉総裁は秋篠宮さまだが、1970年の大阪万博に昭和天皇と香淳皇后が複数回足を運んだように、両陛下も「世界のいま」をご見学になるだろう。会期中に訪日する海外賓客の接遇も、両陛下の重要な務めだ。何より今年は、戦後80年の節目の年である。

「両陛下は戦後生まれではありますが、戦争、そして平和への非常に高い関心をお持ちです。特に陛下は、幼い頃から昭和天皇や上皇さまの慰霊の姿を目の当たりにし、当然のことながらいろいろな話も直接聞いていらっしゃいます。そうした慰霊への強い責任感は、雅子さまにも共有されています。今年はおふたりで9月に長崎を訪問されることが検討されています。また、時期は未定ながら広島と沖縄訪問の調整が進められています」(皇室ジャーナリスト)

 さらに1月23日、両陛下が今年4月に硫黄島を訪問される予定であることが報じられた。

関連記事

トピックス

「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
2人は互いの楽曲や演技に刺激をもらっている
羽生結弦、Mrs. GREEN APPLE大森元貴との深い共鳴 絶対王者に刺さった“孤独に寄り添う歌詞” 互いに楽曲や演技で刺激を受け合う関係に
女性セブン
無名の新人候補ながら、東京選挙区で当選を果たしたさや氏(写真撮影:小川裕夫)
参政党、躍進の原動力は「日本人ファースト」だけじゃなかった 都知事選の石丸旋風と”無名”から当選果たしたさや氏の共通点
NEWSポストセブン
セ界を独走する藤川阪神だが…
《セの貯金は独占状態》藤川阪神「セ独走」でも“日本一”はまだ楽観できない 江本孟紀氏、藤田平氏、広澤克実氏の大物OBが指摘する不安要素
週刊ポスト
「情報商材ビジネス」のNGフレーズとは…(elutas/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」は“訴えれば勝てる可能性が高い”と思った》 「情報商材ビジネス」のNGフレーズは「絶対成功する」「3日で誰でもできる」
NEWSポストセブン
入団テストを経て巨人と支配下選手契約を結んだ乙坂智
元DeNA・乙坂智“マルチお持ち帰り”報道から4年…巨人入りまでの厳しい“武者修行”、「収入は命に直結する」と目の前の1試合を命がけで戦ったベネズエラ時代
週刊ポスト
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン
韓国・李在明大統領の黒い交際疑惑(時事通信フォト)
「市長の執務室で机に土足の足を乗せてふんぞり返る男性と…」韓国・李在明大統領“マフィアと交際”疑惑のツーショットが拡散 蜜月を示す複数の情報も
週刊ポスト