国内

皇居東御苑の外国人入園者が急増、宮内庁は外国語が堪能なスタッフを募集 雅子さまの「外国の方にも皇室や日本を知ってもらいたい」という強い思いを叶える秘策

外国の方にも皇室や日本を知ってもらいたい思いがある雅子さま(2025年2月、東京・台東区。撮影/JMPA)

外国の方にも皇室や日本を知ってもらいたい思いがある雅子さま(2025年2月、東京・台東区。撮影/JMPA)

 皇居東御苑は、かつての江戸城の一画を整備した広大な庭園だ。池泉回遊式庭園や竹林、バラ園など自然豊かな美しい景観が広がり、四季折々の花々が訪れる人々を魅了する。

 この春も梅や早咲きの桜の開花とともに観光客で賑わい、近年は特にインバウンドの数が急増。実際、昨年の入園者は約181万人で、そのうち約103万人は外国人だった。1968年に一般公開が始まって以来、初めて外国人比率が50%を超えたことになる。それに伴い、3月上旬、宮内庁は外国語に堪能なスタッフの募集を開始した。

「募集は2つあり、1つは東御苑の外国人入園者の対応。もう1つは皇居一般参観のツアーガイドや参観資料の翻訳、案内看板の作成が業務内容です」(宮内庁関係者)

 応募資格として、英語や中国語の検定試験での高得点はもちろん、スペイン語やフランス語、韓国語でのスムーズな質疑応答などが求められている。

「語学力はもちろんですが、皇居や皇室の歴史や文化もある程度理解した上で、外国人入園者をガイドしなければなりませんから、外国人への“皇室文化の伝え手”としてとても重要な役割と言えます」(前出・宮内庁関係者)

 たしかに、せっかく皇居を訪れても建物と風景だけを見て帰国されてしまっては、もったいない。そうした取り組みは、安倍政権のときから推進されてきた、国の施設や資源を多くの外国人観光客に公開しようとする「観光立国」を目指す観光施策にほかならない。

「皇居や東御苑は立派な観光スポットです。東御苑内にある『皇居三の丸尚蔵館』も、2019年から新館の建設が始まり、2026年には全館開館する予定です。カフェや情報発信機能を備えた休憩所も備えられます。そうした流れは、『保存から活用へ』という観光施策の1つと言えるでしょう」(皇室記者)

 手厚い外国人サポートは、雅子さまも意図されるところであるだろう。

「雅子さまは国際親善に寄与されることが長年の悲願でした。雅子さまは“外国の方にもぜひ日本や皇室を知ってもらいたい”という思いを強くお持ちです。海外からの賓客のおもてなしに和食を取り入れ、午餐会では江戸切子のグラスで乾杯する、といったことは、両陛下が提案されたことです。

 皇居とは両陛下のお住まいにほかなりません。草の根で日本と海外の懸け橋になる皇居スタッフの拡充は、雅子さまもご存じの上の秘策でしょう。外国経験豊かな雅子さまにとっても喜ばしいことに違いありません」(別の宮内庁関係者)

 雅子さまの夢が、叶いつつある。

女性セブン2025327日・43日号

関連記事

トピックス

「全国障害者スポーツ大会」を観戦された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月26日、撮影/JMPA)
《注文が殺到》佳子さま、賛否を呼んだ“クッキリドレス”に合わせたイヤリングに…鮮やかな5万5000円ワンピで魅せたスタイリッシュなコーデ
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
遠藤
人気力士・遠藤の引退で「北陣」を襲名していた元・天鎧鵬が退職 認められないはずの年寄名跡“借株”が残存し、大物引退のたびに玉突きで名跡がコロコロ変わる珍現象が多発
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
相撲協会と白鵬氏の緊張関係は新たなステージに突入
「伝統を前面に打ち出す相撲協会」と「ガチンコ競技化の白鵬」大相撲ロンドン公演で浮き彫りになった両者の隔たり “格闘技”なのか“儀式”なのか…問われる相撲のあり方
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン