このように女優として頭角を現し始めると、仕事を一気に女優にシフトさせる事務所(と本人)が多いなか、バラエティーも大事にしてきた菜々緒。志村けんの「変なおじさん」を真似て、「変 菜々緒じさん」に扮したり、妖怪ひょっとこウーマンになったことは、ネットでも大いに話題になった。
また、私が構成に関わっていた『超潜入!リアルスコープハイパー』(フジテレビ系)の新幹線特集では、美脚を強調したミニワンピで、ワゴンを押しながらスタジオ内を歩いてくれた。彼女は“面白オファー”をすべて断らないで引き受け、最高に面白がってやりきるところも、現場で愛される理由だ。恐らく、この思いきりのよさと楽しみ方が、auやファブリーズMENのオファーに繋がっているのだろう。
モデル出身の女優というのは、いまや珍しくもなんともなく、特に、山口智子、藤原紀香、米倉涼子、松嶋菜々子、長谷川京子ら、赤文字系雑誌出身のモデルたちは、みな「女優」の肩書きを求め、それが手に入るやいなやモデル業には戻って来なかった。
だが、イマドキの一般女子は、女優よりも洋服をキレイに着こなせたり、発信力のあるモデルのほうが「上」と思っているため、モデル出身の女優たちも「モデル」の肩書きを捨てるようなおバカなことはしないのだ。
菜々緒もそれをよくわかっているのか、現在オンエア中のCM、英国ユニオンジャックのボディコンドレスで登場するシュウェップスなどは、“モデル仕事”と言えよう。
さて、“売名”と言われたTMR西川貴教と破局した後の菜々緒は、いまとなってはずいぶん格下なJOYとツーショットを撮られたこともあった。
ちなみに、件の元雑誌モデルの女優たちのお相手は、有名俳優やミュージシャン。終わってしまったり風前のともしびだが、芸人や会社社長を選んで結婚した先輩もいる。
ノリにノッている“女優”菜々緒に足りないのは、大物との恋愛だけかもしれない。きっと、同性ファンを納得させる相手を連れてきてくれるだろうと密かに期待している今日この頃だ。