国内

雅子さま、ご成婚25周年で会見を開かれなかった本当の理由

慰霊碑に花を手向けられた両陛下(撮影/JMPA)

 降りしきる大粒の雨が地面を叩き、マントの肩には水染みが広がっていく。海から吹きつける冷たい風は、温度計の18℃という数字よりも格段に寒さを感じさせた。それでも、天皇皇后両陛下は、手向けられた白菊の花束の前で、静かに祈りを捧げられた。

 6月11日、両陛下は東日本大震災で大きな被害を受けた福島県相馬市に足を運ばれた。2泊3日の最終日となったその朝、美智子さまは38度を超える高熱に襲われていた。

「初日は25℃近い汗ばむほどの陽気だったのに、2日目に屋外で行われた全国植樹祭の式典では、小雨の中、16℃前後まで一気に冷え込みました。ご体調不良を受け、最終日は一部の予定をキャンセルすることも検討されたそうですが、美智子さまの強い要望もあり、すべてにお出ましになりました。大変おつらそうな様子でしたが、帰京のため福島駅に到着されたときにも、集まった地元住民に傘を差さずに手を振られ、別れを惜しまれていました」(皇室記者)

 来年4月末の退位を前に、天皇皇后としての最後の被災地訪問となる見通しだっただけに、これまで「祈りの旅」に全身全霊をかけてきた美智子さまの思いも一層強かった。

 両陛下が福島に到着された6月9日は、皇太子ご夫妻にとっても特別な日だった。1993年のご成婚から25年、ご夫妻は「銀婚式」を迎えられた。

《天皇皇后両陛下のご成婚25周年の折に、陛下に皇后様が差し上げられた「感謝状」という言葉以上に私の気持ちに相応しい答えが見つかりませんので、このお答えに私も倣わせていただいて、皇太子殿下にも「感謝状」を差し上げてもよろしいものでしょうか…》

 雅子さまは、25年という年月をともに歩まれた皇太子さまへの思いを、「文書」にそう綴られた。

「記念すべき節目ですから、宮内記者会は、おふたり揃っての『記者会見』を要望していました。来年5月の御代がわりを迎え皇后となられれば、記者会見は避けては通れません。宮内庁側も、会見の可能性を最後まで模索したそうです」(宮内庁関係者)

◆皇室に存在する絶対的序列

 雅子さまの会見は、2002年12月の誕生日などの会見が最後で、実に15年以上前だ。翌年の誕生日直前に帯状疱疹を発症し、その後長きにわたる適応障害の療養生活に入られてからは、一度も開かれていない。

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン