冒頭に登場した川相氏に、そうした疑問をぶつけた。
──育成手腕が評価され、イースタン優勝で結果を出しながら解任されたのはなぜだと思うか。
「自分に力がなかっただけ……そう言い聞かせるしかないでしょう」
──次期監督の原氏から評価されなかった理由は思い当たるか。
「原さんにしか分かりませんから……。監督とヘッドの関係でしたが、至らないところもあったのでしょう。監督と選手の間に挟まれながらも、原監督の方針をしっかり選手に伝えてきたつもりでしたが……」
──今回、解任されたのも当時の確執が原因では?
「ヘッド時代、(原監督との間に)確執があったとマスコミに書かれたことも確かにありました。でも、周囲が騒いでも僕は何とも思っていなかった。チームが勝利するためにベストを尽くすことだけを考えていた。これからもユニフォームを着続けたい。自分に何ができるか考えながら、オファーが来るのを待ちますよ」
川相氏はそういって、寂しそうに笑った。
最後のCSを戦う由伸巨人の“終戦”とともに本格化するチーム人事。新指揮官は「巨人軍の新しい形」をアピールできるだろうか。
※週刊ポスト2018年10月26日号