鹿取GMと原氏との間にも溝があるといわれてきた。
「第1次原監督時代に鹿取さんはヘッドコーチに就任(2002~2003年)するも、投手を頻繁に代えたがる原監督に対し、“それでは投手が酷使されて育たない”と意見していた。野手出身と投手出身の指導者にありがちな衝突ですが、鹿取さんは2003年に斎藤さん(当時はブルペン担当コーチ)と配置転換され、シーズン途中で退団した経緯がある」(同前)
そうした因縁も踏まえると、「実績ある原監督」に再々登板を依頼するにあたり、迎える球団が原監督の意向を先回りして忖度し、「反タツノリ派」となり得る者を排除した構図にも見えてくる。
さらに、「鹿取GMの後任は空席になる」(前出の番記者)とも囁かれている。そうなれば原氏は実質的な「原GM兼任監督」となり、選手獲得から采配、年俸査定までの全権を握る。
「来季以降の成績次第とはいえ、才能が開花した岡本和真や吉川尚輝らの活躍が期待でき、未来は明るい。
3度目の登板でも“名将”の評価を得れば、長嶋(茂雄)さんと同じ“終身名誉監督”どころか、“終身名誉GM”になる可能性さえある。“ポスト原”の人事も原監督の意向が反映されることは確実で、高橋監督の再登板や阿部慎之助、そして松井秀喜といった“候補者カード”を選ぶ立場になれる」(前出の巨人OB)
巨人ファン、そして長嶋氏が待望する「松井監督」の誕生を決めるのも原氏の胸三寸となりそうなのだ。