選手獲得にも大きな変化が生じた。10月25日に控えるドラフト戦略の“転換”だ。巨人は当初、今夏の甲子園準優勝投手・吉田輝星(金足農)を1位指名する方針と伝えられ、鹿取GMも「吉田君を指名する」と公言していた。吉田も「巨人に行きたい」と話していただけに、競合覚悟で獲りにいくと見られていた。
ところが高橋監督と鹿取GMの退任が決まるや、読売系列のスポーツ報知を始め「1位は大阪桐蔭の根尾(昂)」(6日付)と報じるようになった。60年来の巨人ファンとして知られる落語家のヨネスケ氏も首を傾げる。
「ファームで優勝した川相と田代をクビにする理由が全然分からない。ドラフトにしたって由伸監督の辞任が決まった途端にコロリと変わるんだから。今の巨人のイメージアップに必要なのは、昔でいうところの松井秀喜みたいなヒーロー。だったら、“巨人に行きたい”と言っている吉田君に応えるべきでしょう。クジで外したとしても、ファンは納得する。派閥とか方針とかがあるのかはわからんけど、計算高さばかりが見えてきてがっかりだね」
◆「松井監督」カードを握った
ヨネスケ氏らファンの目にも“計算高く”映るのは、川相氏らとは対象的に、球団史上最長タイの4年連続V逸を招いた一軍コーチの去就が音沙汰なしであることだ。