「チームがCSに進出した状況とはいえ、本来なら村田(真一)ヘッドや斎藤(雅樹)投手コーチの責任論が浮上しそうなものですが、残留との見方が強まっている。2人とも原さんが高橋監督に引き継いだ主要コーチです」(巨人番記者)
新加入の指導者の名も取り沙汰され始めた。
「川相さんの後釜として、篠塚(和典)さんの二軍監督の招聘が浮上。過去2度の原体制でも、原さんが侍ジャパンを率いたWBC(2009年)でもコーチを務めた盟友的な存在です」(同前)
不思議なのは、こうした去就・残留人事を「誰が決めたのか」が、表からは全く見えないことだ。
退任が決まった高橋監督や鹿取GMが来季陣容について意向を示すはずがないのは当然だが、この時点では「原新監督」も新GMも決まっていない。にもかかわらず、その間にも着々と「原監督が指揮を執りやすい体制に向けた地慣らしが行なわれていた」(同前)と見られても仕方ないだろう。ある巨人OBが回想する。
「川相さんは、2度目の原監督時代にヘッドコーチを務めたが(2013~2015年)、方針を巡って意見が対立することも少なくなかった。コーチ人生をスタートさせた中日で落合(博満)監督の薫陶を受け、戦略性重視の野球を覚えた川相さんに対し、原さんは流れや瞬発的な判断を大事にするタイプ。村田さんや斎藤さんのような“原イエスマンコーチ”ではなかっただけに、煙たく思われたのかもしれない」