また、10月に熊川哲也主宰のバレエ公演を鑑賞された際にも、両陛下は会場に10分遅れて到着され、開演時間が押した。それでも会場入りされた両陛下は居合わせた観客に、総立ちの拍手で歓迎された。
「2023年はほとんど忠実に予定をこなされていますが、雅子さまが公務やお出ましに本格的に復帰されたのはここ数年です。皇太子妃時代は“ドタキャン”や当日に急遽参加を決める“ドタ参”も多かったので、雅子さまのお出ましは、それ自体が喜ばしいことなのです。
もちろん、雅子さまは完璧主義なところがありますから、ご体調の波はコントロールできつつあるのに、準備にも、お出ましにも、なぜかいつも『時間が足りない』という状況にジレンマを感じられてもいるでしょう。逆に言えば、タイムスケジュールの管理は唯一の課題。それも調整できる状態となれば、ほぼ“全快”と言えるのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
むろん側近がフォローをすることもできるはずだが、彼らも、皇后に対する期待ゆえにためらってしまうという面があるのかもしれない。
「調子の上向きな雅子さまに、水を差すようなことはしたくないと考えるのも理解ができます。実際、お相手が雅子さまとの会話を楽しみ、喜んでいるからこそ、延長が発生するという側面もあるわけですから。
雅子さまは、いまだ快復の途上にあります。目先のたった数分の遅れに目くじらを立てて、精神的に追い込むような状況をつくってしまえば、せっかくできることが増えたのに、以前に“逆戻り”されてしまう可能性すらある。そうしたリスクを取ってまで指摘をする必要が果たしてあるのか。そうではなく、長い目で見て、雅子さまの復調を支えたいという思いもあるのかもしれません」(皇室ジャーナリスト)