ご一家で会話をされながら展示を鑑賞された(11月、東京・台東区。写真/JMPA)

ご一家で会話をされながら展示を鑑賞された(11月、東京・台東区。写真/JMPA)

10分遅刻でも総立ちの拍手

 雅子さまと陛下は11月28日、ベトナムのボー・バン・トゥオン国家主席夫妻と皇居・宮殿で会見され、午餐をともにされた。

「皇室のおもてなし料理と言えばフランス料理が定番です。ところが今回は両陛下のご提案で、押し寿司など和食の前菜が提供され、日本酒で乾杯が行われました。令和流として新たな形を打ち出す、前向きな取り組みです」(前出・宮内庁関係者)

 雅子さまは語学がご堪能ゆえに、要人接遇において、通訳を介さずコミュニケーションを取られることが多い。国家主席夫人は「雅子さまの笑顔で緊張が一気にほぐれた」と話したという。

「陛下は意外にも口下手なところがおありで、雅子さまがフォローを入れながら会話をされることが多いそうです。午餐には、秋篠宮ご夫妻も同席されました。ご夫妻は、9月にベトナムを訪問されたばかり。話題は尽きなかったのでしょう。分刻みで設定されていたはずのタイムスケジュールは、時間の経過とともにずれていきました」(前出・宮内庁関係者)

 その日の会見および午餐は最終的に、予定終了時刻を大幅に超え、45分の延長となった。さらに、雅子さまと陛下は見送りの際、ベトナム国家主席夫妻と玄関先で、約7分間も立ったまま話しこまれたという。

「ここまでお話を盛り上げることができたのは、ひとえに雅子さまの“手腕”であり、素晴らしいことです。しかし、1時間近くもの要人接遇の延長は、いまだかつてないのでは。時間管理の責任は客人をお招きした日本側にあります。もちろん、本当のタイムリミットを把握されていないはずがないので、双方の暗黙の了解があってのことだったのでしょうが……」(別の宮内庁関係者)

 話が盛り上がり、時間が足りなくなるという現象は、春の園遊会でもみられた。

「準備される努力を惜しまない方なので、雅子さまは、招待客の情報をすべて頭に入れられています。また、一度お会いした方をお忘れになることはないそうです。ワンパターンなど、もってのほか。一人ひとりに対し、きめ細やかに丁寧に接される雅子さまに感動し、つい、招待客は雅子さまと会話を続けてしまったといいます。もちろん雅子さまは、目の前の人とのコミュニケーションを無下にされるようなお方ではございませんから」(前出・皇室記者)

 その日は雅子さまの会場ご到着が遅れ、歓談開始が15分ほど遅れるというハプニングもあった。

「結局、園遊会の終了時刻は予定より1時間以上延びました。雨が降りしきり、時には雷も鳴るという悪天のなか、後列の方の招待客は2時間以上立ちっぱなしで両陛下との対面を待っていました」(前出・皇室記者)

 お出ましに際して、数分の余白が発生することは珍しいことではない。5月上旬、両陛下と愛子さまは、ウィーン少年合唱団のコンサートをご鑑賞。ところが、会場に入られるのが15分ほど遅れたという。

「天皇ご一家に合わせ、公演スタートの時間も後ろ倒しになりました。一般客も異例のことに驚いたことでしょう。このときは、会場から出られるのも20分ほど遅れたそうです」(前出・皇室記者)

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