しかし、中には自分の言葉がなく、記者発表でも面白いことをひとつも言えず、リップサービスもなく記者からの評判も芳しくないような女優も存在するという。そういった女優はその後の大成は難しい面もある。朝ドラ女優はせっかく最高の舞台を与えられたとしたうえで、そこに甘んじてはいけないと苦言を呈する。
「おぼこい(未熟な、子供っぽい、の意)処女性だけではもう食っていけない時代です。となると、ヒロイン出身から本当の人気女優になるというのは、やはり女優としての実力の前に、人間力というか、ベーシックな部分でのサービス精神とプロ意識こそ重要じゃないかと思うんです。
あとは、明治大正昭和の時代から平成の時代へのスイッチングがうまくいくかどうかも重要ですね。野暮ったい朝ドラヒロインのままで、おぼこい役しかできない女優は羽ばたけない。事務所の意向もあるでしょうが、いちはやく、朝ドラヒロインの『おぼこさ』『野暮ったさ』『古臭さ』から卒業して、幅広くやりまっせ、と方向転換した女優のほうが勝ち残っていくでしょう」(吉田氏)