『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)では不倫に走る男・丸井良男、『恋がヘタでも生きてます』(日本テレビ系)ではニューヨーク帰りの敏腕社長・雄島佳介、『警視庁・捜査一課長』(テレビ朝日系)では主人公の片腕として活躍する刑事・刑部公平、『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)では結婚詐欺に遭うなど悩みを抱える医師・森本光など、想像以上に役柄の振り幅が広いのです。

 なかでも今作の「イクメン」という役柄は、視聴者の持つ「俳優・田中圭」のイメージに合致するため、反響が大きくなっているのでしょう。

 また、近年「女性が仕事で活躍し、男性がそれを支える」という作品が増えているため、「イクメンの似合う俳優が夫役にキャスティングされやすい」という傾向があります。実際、今年の作品でも『下剋上受験』(TBS系)の阿部サダヲさん、『母になる』(日本テレビ系)の藤木直人さん、『セシルのもくろみ』の宇野祥平さんがイクメンを演じました。その意味では、今後も田中さんに同様のオファーが届くでしょう。

◆「穏やか」「受け身」からのギャップ

 田中さんの持ち味と言えば、男性ながら“女房役”をイメージさせる演技。『民衆の敵』では文字通り専業主夫を演じていますが、『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)では不倫相手の鳥居小雪(大島優子)、『恋がヘタでも生きてます』では部下で恋人の茅ヶ崎美沙(高梨臨)、『警視庁・捜査一課長』ではリーダーシップの強い上司・大岩純一(内藤剛志)の女房役と言える立ち位置から、相手を引き立てるような抑えた演技を見せました。

 さらに、女房役のような立ち位置に回れるからこそ、「ギャップを生み出せる」のも魅力の1つ。ふだんは視聴者に「穏やか」「受け身」のキャラクターと思わせておきつつ、時折「ドキッ」とするような言動をすることで、ギャップを感じさせてくれます。

 たとえば、『東京タラレバ娘』では理想的な男性と思わせておきつつ、時折不倫を開き直るような言動をしていましたし、『恋がヘタでも生きてます』では穏やかな物腰ながら、突然ヒロインに強引なアプローチをするシーンがありました。基本的なポジションが「穏やか」「受け身」の分、ギャップが大きくなり、必然的にSNSでの反響も大きくなるのです。

◆“二番手の男”から“一番手の男”、そして主演へ

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