芸能

山根前会長、田中理事長…スポーツスキャンダルの“主語”が変化

山根前会長と妻のこのシーンはワイドショーで繰り返し流れた(写真/共同通信社)

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、辞任した日本ボクシング連盟の前会長・山根明氏の騒動をはじめとしたスポーツスキャンダルのワイドショーの取り上げ方について。

 * * *
 夏休みやお盆休みということでワイドショーに“企画モノ”が増えるこの時期。週刊誌も合併号となり、芸能ネタも、いわゆる「夏枯れ」になるので、例年ならば、「上半期の芸能界を振り返る」といった芸能VTRでお茶を濁すこととなる。

 だが今夏は違う。日大アメフト部の悪質タックル問題について、ワイドショーは一部で「本丸」とも呼ばれている田中英壽理事長の“生登場”待ち。それに反して、カメラの前で語りまくる“ブラック・アンガールズ”の相方、日本ボクシング連盟の終身名誉会長、山根明氏は”決断”を発表した。

 アメフトやボクシングだけではない。パワハラ問題に揺れたレスリングでは、「伊調さんは選手なんですか?」のコメントだけが切り取られた感があった至學館大学の谷岡郁子学長や、まさかの退任に追い込まれた栄和人元監督も、今年上半期は“ワイドショースター”となった時期が長かった。

 その前には大相撲の理事長選の票読みをトップニュースにしていたワイドショー。相撲部屋の親方衆というのも掘れば掘るほどワイドショー的なキャラの持ち主が多く、主役の貴乃花親方と共に、ワイドショーの数字アップに貢献した。

 当事者だけではない。わかりやすい大相撲を例に説明すると、視聴者の誰もが知っている貴乃花親方の母親で、兄の若乃花(現・花田虎上)と2人の横綱を育て、二子山部屋のおかみさんとして、彼らが現役時代からワイドショーの標的となっていた藤田紀子さんは、去年から今年にかけての一連の大相撲騒動で、『バイキング』(フジテレビ系)や『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)に連日、呼ばれていた時期があった。

 自身も明言していたように、今の貴乃花親方とは疎遠のため「わからない」ことも多いのだけれど、彼女が出ると「なぜか分計(視聴率の毎分グラフ)が上がる」とは某局芸能デスクの弁。以前、デーブ・スペクター氏の「スペクター・コミュニケーションズ」に所属していた紀子さんが、しばらく間をおいて、現在、生島ヒロシ氏の「生島企画室」に移籍していることでも、タレントとして“オイシー人”だとわかろう。

 相撲のコメンテーターでは、フジテレビ系のワイドショーやニュースに早朝、午前、昼、午後、夕方と、一日2~3番組を掛け持ちしていた相撲リポーター、横野レイコ氏の活躍が目立っていた。

関連記事

トピックス

小磯の鼻を散策された上皇ご夫妻(2025年10月。読者提供)
美智子さまの大腿骨手術を担当した医師が収賄容疑で逮捕 家のローンは返済中、子供たちは私大医学部へ進学、それでもお金に困っている様子はなく…名医の隠された素顔
女性セブン
吉野家が異物混入を認め謝罪した(時事通信、右は吉野家提供)
《吉野家で異物混入》黄ばんだ“謎の白い物体”が湯呑みに付着、店員からは「湯呑みを取り上げられて…」運営元は事実を認めて「現物残っておらず原因特定に至らない」「衛生管理の徹底を実施する」と回答
NEWSポストセブン
北朝鮮の金正恩総書記(右)の後継候補とされる娘のジュエ氏(写真/朝鮮通信=時事)
北朝鮮・金正恩氏の後継候補である娘・ジュエ氏、漢字表記「主愛」が改名されている可能性を専門家が指摘 “革命の血統”の後継者として与えられる可能性が高い文字とは
週刊ポスト
英放送局・BBCのスポーツキャスターであるエマ・ルイーズ・ジョーンズ(Instagramより)
《英・BBCキャスターの“穴のあいた恥ずかしい服”投稿》それでも「セクハラに毅然とした態度」で確固たる地位築く
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「箱わなで無差別に獲るなんて、クマの命を尊重しないやり方」北海道・知床で唱えられる“クマ保護”の主張 町によって価値観の違いも【揺れる現場ルポ】
週刊ポスト
火災発生後、室内から見たリアルな状況(FBより)
《やっと授かった乳児も犠牲に…》「“家”という名の煉獄に閉じ込められた」九死に一生を得た住民が回想する、絶望の光景【香港マンション火災】
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン