「勝信氏は睦子さんの言うことはよく聞く。政治手腕は夫の六月さん以上といわれた睦子さんは、そんな勝信氏を実の息子同然に引き立ててきた」(地元岡山の政界関係者)
母親たちのモンゴル訪問の後、安倍氏が政権に返り咲くと、前述のように勝信氏の運命が急に拓けていく。
洋子さん、睦子さんの2人と親交がある安倍派出身の古賀一成・元代議士が語る。
「晋太郎さんも六月さんも総理を目指していたが叶わぬまま他界された。2人の奥方は夫の無念をよく知っている。洋子夫人は息子の晋三さんを総理にした。そしていま、睦子夫人の娘婿の勝信さんが次期総理候補と言われるポジションにある。直接聞いたわけではないが、当然、睦子夫人は勝信氏に総理になってほしい。洋子夫人も睦子夫人の親しい友人として、安倍さんの次は勝信さんと望んでおられると思う」
だからこそ、2人が「加藤後継」報道に喜んでいるというのは頷ける。
自民党では総理総裁候補に必要なキャリアとして、「大臣2回以上と党三役経験」と言われる。派閥政治全盛期に比べるとハードルが大きく下がったが、勝信氏は総務会長就任で総裁レースの出走資格を得た。政治評論家・有馬晴海氏が語る。