「大学時代ミスソフィアに輝き、タレント活動もしていた内田アナは入社1年目の2013年、『すぽると!』のキャスターに抜擢され、以降もスポーツを中心に活躍してきました。夕方のニュースで現場に出ていた時期もありますが、夜のキャスターはやや唐突に感じます。彼女は、スポーツニュースの最後に『期待したいですね』『注目です』という言葉を多用する。あまり出しゃばらない姿はとても好感が持てるので、もう少しオリジナリティのある言葉を出せるようになると、さらに良さが出ると思います」
現在、フジは30代の中堅アナウンサーが産休に入っていたり、フリーに転身していたりしてごっそり抜けている。かといって、若手が順調に育っているとは言い難い状況だ。
「吉崎典子アナ、阿部知代アナ、木幡美子アナ、田代尚子アナといった実力のあるベテランが他部署に異動になったことも大きい。伝統を後進に伝えられる人が少なくなっているんです。ベテランと若手の橋渡し役となるような中堅も少ない。アナウンス部の女性のほぼ半分が20代で彼女たちは好調な時のフジを知らない。明確な指針やお手本にすべき存在が少ないので、若手が戸惑う面もあるでしょう」
かつてのフジの看板番組だった『笑っていいとも!』が終了したことを嘆く声もある。
「木佐彩子アナや中野美奈子アナ、加藤綾子アナなど人気の出る女子アナは必ずといっていいほど“テレフォンアナウンサー”を務め、コーナー出演もしていた。生放送でタモリさんたち売れっ子のタレントと接することで鍛えられたんですよ。また番組が終わった後に、タモリさん含めた出演者やスタッフで食事に行き、いろんな話を聞くことで勉強になることも沢山あった。ある意味、新人の登竜門でしたからね。知名度上昇だけでなく、大きな訓練の場になっていたんです。『いいとも!』の終了は、フジから人気女子アナが生まれなくなっている原因の1つだと思います」
かつて「女子アナ王国」と言われたフジ。再び、黄金期は到来するか。