『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の開始から3年が経とうとする1998年、萩本はSMAPがバラエティ番組で人気を得た理由をこう分析していた。

〈僕も浅草の修業時代、まず最初にやらされたのがダンスだったの。なんでこれが笑いと関係あるのって思ってたけど、ダンスで笑いに必要な間を覚えてたんだよね。そう考えるとSMAPは久しぶりに登場した、きちんと修業を積んだコメディアンって言えるんじゃないかな。やっぱり20代からじゃ遅いんだよね。小学生からダンスや演技を勉強するジャニーズっていうのは、コメディアンを生み出す最後の集団なのかもしれないよ〉(『SPA!』1998年2月25日号)

 ジャニーズ事務所の所属タレントは若い頃から無茶振りに慣れており、同じことを繰り返すなと教育される。そして、ダンスを習うことで笑いに必要な間を覚える。これらの要素が重なり合い、バラエティ番組に対応できる人材が育っているのかもしれない。

●文/岡野誠:ライター・芸能研究家。本人へのインタビューや関係者への取材、膨大な資料から解き明かした著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)では、ジャニー喜多川氏の初公開エピソードも多数綴っている。9月28日(土曜)には東京・下北沢本屋B&Bで元CHA-CHAの木野正人とトークイベントを行なう。

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