オックスフォード大学留学中、ベリオール・カレッジにて。中央が雅子さま(1988年10月。イギリス。宮内庁提供)

オックスフォード大学留学中、ベリオール・カレッジにて。中央が雅子さま(1988年10月。イギリス。宮内庁提供)

完璧主義ゆえの失敗への恐れ

 外国ご訪問前の記者会見の内容は、ご訪問に対する期待や、訪問先への個人的な思いなど多岐にわたる。国民への発信だけでなく、訪問先へ向けた“広報”の意味合いも大きい重要な機会だ。

「記者会見の内容が現地に伝わることで歓迎ムードの高まりにもつながります。まして今回の訪問先はイギリスです。両陛下ともオックスフォード大学への留学経験があることをはじめ、語りだせばきりがないほど思い入れには枚挙にいとまがないはず。これ以上ない“復帰”の舞台だと思うのですが……」(前出・宮内庁関係者)

 雅子さまが最後に会見に臨まれたのは2002年。お誕生日に際する会見および、ニュージーランド・オーストラリアご訪問前の会見で、それ以来、雅子さまの会見は実現していない。

「元来の雅子さまは記者会見に対して積極的でした。1996年、皇太子時代の陛下のお誕生日にはおふたりで会見をされるという異例の試みをされましたし、ご自身のお誕生日には毎年おひとりで会見に臨まれてきた。快活にお言葉を紡がれる雅子さまのお姿に、心を惹きつけられた国民は数知れません。

 一方で、そうした雅子さまの『らしさ』を批判する声があったのも事実です。当時は世間の関心がお世継ぎ問題にあったこともあり、雅子さまがご自身の率直なお気持ちを表明することに対する風当たりは強かった。そのことが消せないトラウマとなり、会見を躊躇させている側面があるのではないでしょうか」(前出・皇室記者)

 会見が難しい場合は、文書という手段もある。上皇ご夫妻はご高齢によるご負担軽減を理由に、2007年から会見ではなく文書で、外国訪問に際してご感想を発表されてきた。

「昨年のインドネシア訪問の際にも文書の公表をお願いする声がありましたが、結局、陛下がおひとりで会見に臨まれたのみで、雅子さまは会見も文書の公表もされませんでした。今回も同様の対応が予定されているようです。ご出発前に負荷がかかることで、訪英自体に支障があってはならないと宮内庁も及び腰なのでしょう」(前出・皇室記者)

 雅子さまご自身が恐れられているのは「会見キャンセル」という事態に陥ることだという。

「雅子さまの行事への急な参加が多いのは、“予定をキャンセルすることを避けたい”という理由からでしょう。今回に照らせば、同席される予定の記者会見への参加がかなわなくなり、周囲に迷惑をかけてしまうような状況を極力避けたいというご意向だといいます。完璧主義なところのある雅子さまらしいご判断ともいえますが、宮内庁では、あまりに慎重すぎるのではないかという声も散見されます」(前出・宮内庁関係者)

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト