愛子さまのコートに顔をこすりつける盲導犬に、愛子さまも笑顔を見せられた(2025年4月)

愛子さまのコートに顔をこすりつける盲導犬に、愛子さまも笑顔を見せられた(2025年4月)

沖縄との距離感を指摘されたことも 

 皇室と沖縄の歴史は複雑だ。1975年、戦後初めて沖縄を訪問された皇族は上皇ご夫妻(当時は皇太子ご夫妻)だった。その際、ひめゆりの塔でご夫妻が過激派から火炎瓶を投げつけられるという事件も起きた。 

「当時の沖縄には、まだ皇室に対する忌避感も渦巻いていました。そのため、ご訪問に際し、危険であることを理由に宮内庁からは『(ご訪問を)お控えいただけないか』と心配の声が上がったのも事実です。しかし、上皇さまは覚悟を持って沖縄行きを決められ、事件発生後も、警備担当者が叱責されることがないようにと配慮され、その夜のうちに平和への思いを込めた談話を発表されたのです。このとき、咄嗟に上皇さまの前に立ち、身を挺して守ろうとされた美智子さまの行動はいまも語り草です」(皇室記者) 

 上皇さまと美智子さまはその後もたびたび沖縄を訪問され、1993年には天皇としてのご訪問も果たされている。退位の前年となる2018年までに合計11回も沖縄を訪れられた。 

「2003年の誕生日会見では《沖縄の歴史をひもとくということは島津氏の血を受けている者として心の痛むことでした》と、ご自身とかかわりの深い島津家が長年、厳しく沖縄の地を支配してきたことへの苦悩の思いも吐露されています。そんな上皇さまは常々、日本には記憶に刻みつけるべき4つの日付があると語ってこられました。それが、終戦の日、広島・長崎に原爆が投下された日、そして沖縄慰霊の日なのです」(前出・皇室記者) 

 そうした上皇ご夫妻の思いは、令和の時代になっても引き継がれる。 

「陛下は幼い頃から沖縄慰霊の日には、欠かさず黙祷を捧げてこられました。ただ、雅子さまはご病気もあり2022年の沖縄ご訪問が四半世紀ぶりとなってしまいました。その間、沖縄との距離感を指摘されることもあった。今回、愛子さまもご一緒に訪問されれば、そうした疑念を払拭することができるでしょう」(前出・別の宮内庁関係者) 

 2022年の沖縄ご訪問に際して、両陛下は愛子さまと一緒に改めて沖縄について学ばれ、愛子さまは雅子さまと共に陛下に質問をされることもあったという。 

「当時、雅子さまは沖縄に関する展示にたびたび足を運ばれ、琉球大学名誉教授のご進講を受けたり、陛下からすすめられた本を読まれたりと、精力的にご訪問の準備を進められました。ご訪問は10月でしたが、記録的な暑さで、戦没者慰霊碑の前でよろめいた遺族に、雅子さまがさっと手を差し伸べられたのも印象的でした」(前出・別の宮内庁関係者) 

 上皇ご夫妻、両陛下が長年、身をもって示されてきた沖縄へ寄り添う姿勢。今回の愛子さまの歴史的なご訪問で、天皇ご一家と沖縄の距離はこれまで以上にぐっと縮まることになる。 

女性セブン202551日号 

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン