芸能

ワイドショーも注目 「数字持ってる」と業界絶賛の広瀬すず

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、ドラマやCMのみならずワイドショースタッフも注目しているという広瀬すずをピックアップ。

 * * *
「広瀬すずは数字持ってるから、ちゃんとやったほうがいい」というコメントをドラマやCMのスタッフではなく、ワイドショーのプロデューサーが口にしたので驚いた。

 先ごろ、10社目となる「明星食品 一平ちゃん夜店の焼そば」のCMで話す博多弁がキュートだとワイドショーの芸能コーナーで取り上げられた広瀬すず。

 ワイドショーデビューは、2013年11月、あの山下達郎の名曲『クリスマス・イブ』のMVに牧瀬里穂がゲスト出演する…というネタのときだった。そのMVに主演していたのが広瀬すず。しかしワイドショーは、かつて宮沢りえ、観月ありさと共に「3M」と呼ばれたCM女王・牧瀬が、代表作・JR東海のCMソングでもあった『クリスマス・イブ』のMVにチョコッと出演するほうを大きく取り上げたのである。

 そんな広瀬すずにやっとスポットライトが当たったのは、昨年出演した「リクルート ゼクシィ」のCMだ。加藤ローサや倉科カナらを生んだ同CMの“7代目”としてワイドショーで紹介されたのだ。だが、ここでもネタの主役は加藤や倉科だったように思う。

 果たして、広瀬すずが、やっとメインで取り上げられたのが、佐々木希に代わって出演するようになった「ロッテ Fit’s」のCM。佐々木や佐藤健がキャラクターだった時代から出ていた渡辺直美との共演も話題になった。

「広瀬すずは数字持ってる」とワイドショースタッフに言われ出したのは、この頃からなので、つい最近のことである。

 広瀬すずは、姉の広瀬アリスと共に、『セブンティーン』で美人姉妹モデルとして名を売り、2013年4月期、SMAPの香取慎吾主演の『幽かな彼女』(フジテレビ系)でドラマデビューした。同作は、元中学校教師でユーレイ役の杏と、彼女が勤務していた中学校に赴任し、彼女のことが見えてしまう香取との恋を描いた作品だ。広瀬すずは、香取演じる教師が担任するクラスの生徒だったが、決して一番手ではなかったのである。ちなみに、同時期、日本テレビ系の『35才の高校生』で米倉涼子とクラスメートだったのが姉の広瀬アリスだった。

 そして、妹のすずは、2013年6月、同年のベストドラマに選ぶ専門家も多かった『激流~私を憶えていますか?~』(NHK)で国仲涼子の中学時代を演じた。立て続けにドラマで制服姿を披露したものの、同ドラマの主演は田中麗奈。つまり広瀬はまたしても、そうは目立っていなかったのである。

 その代わり、彼女が確実に知名度を上げていったのがCM界。2014年は姉の広瀬アリスと共演した「大塚食品 マッチピンク」がCM雑誌やマニアのあいだで話題となり、以降は、かつての武井咲のように、どんどん契約社数を増やしているという状態だ。

 今年の1月期はついに『学校のカイダン』(日本テレビ系)で主演も果たしたが、同作は「実は能年玲奈にオファーしていた」とウワサになったり、視聴率もいまひとつ奮わない。これは件の武井咲が言われていた「ドラマは当たらない」に似ているのかもしれない。

 だがデビュー時の武井は、CMのクリエイターたちからは「ものが違う」と絶賛されていたのである。現場で放つオーラが尋常ではなかったからだ。

 先日、「ゼクシィ」のCMを長年手がけている箭内道彦氏に広瀬すずについて聞いたところ、「(結婚情報誌のCMなのに)16才という彼女の年齢が気にならないと言ったら嘘になりますが、どうしても彼女以外には考えられなかった」「抜群の存在感とかわいさがある」と起用理由を教えてくれた。CM業界での広瀬すずは、やはり武井咲級の“もの”を持っていると賞賛されているのだった。

 そんな広瀬すずのことを、ワイドショーのメイン視聴者であるF2層(35~49才の女性)、F3層(50才~の女性)が、やっと認知したというワケだ。

 ワイドショーの芸能コーナーでは、“マル是”と呼ばれる、営業絡みの物件があるのだが、そうしたネタは制作現場では必ずしもウエルカムではない。が、「数字持ってる」広瀬すず出演のCMネタなら話は別。同年代だけではなく、F2&F3にも人気の広瀬すずが次にどんなCMに出るのか…。F3の私もおおいに楽しみだ。

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン