バラエティー番組専門放送作家の私が彼に注目をしたのは、彼がMCをする機会が多かった『裸の少年』(テレビ朝日系)だった。後輩ジャニーズJr.を仕切り、彼らの個性を把握し、前に出してあげられるタイミングを瞬時に察しながら番組をまわしていた風間。そこには彼の気遣いや優しさが溢れていた。

 その“司会力”は事務所内でも認められ、イベントのMCを任されることもあったが、彼がそこで歌ったり踊ったりということはなかったのである。

 その内、“他流試合”ともいうべき、ジャニーズ以外の舞台に出演するようになった風間。その都度、舞台人として有名な俳優や演出家から演技を評価されるも、「売れっ子」と言うには程遠いような状態だった。

 その頃の彼については、「懸命に自分を大きく見せるようなところがある」「プライドが高すぎる」と、ジャニーズ担当の記者らが口を揃えた。男性アイドル事務所に所属しながら、主流派ではない自分のことを風間はよく理解し、必死にもがいていたのだろう。

 それでも懸命に自分の居場所を探しながら、こつこつと仕事をしてきた風間に好機が訪れた。11年7月期のドラマ『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)だ。

 彼の役は「少年A」こと三崎文哉。いわゆるサイコパスで、少年院を経て社会復帰しても幼児に対する異常性愛を感じる…という、最後まで救われない、難しい役だった。

 満島ひかり、瑛太、田中圭、安藤サクラら若き演技派に加え、大竹しのぶ、柄本明、段田安則といった個性派に囲まれながらも、視聴者の目は風間に集中した。それほど彼の演技には鬼気迫るものがあったのだ。

 当然のように、多くのプロから風間に声がかかるようになった。その一人が脚本家の遊川和彦氏で、風間は氏が脚本を手掛けた朝ドラ、『連続テレビ小説「純と愛」』(NHK)でヒロイン・夏菜の相手役に抜擢されたのである。

関連記事

トピックス

《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《約200枚の写真が一斉に》米・エプスタイン事件、未成年少女ら人身売買の“現場資料”を下院監視委員会が公開 「顧客リスト」開示に向けて前進か
NEWSポストセブン