曰く、「前科27犯ぐらい」と言い、「劇中、何度パトカーに乗せられたかわからない」という風間は、なんと、朝ドラでもパトカーに乗っている。8時スタートになってからの朝ドラの中でも異質な『純と愛』にあって、もっとも異質だったのがまた風間の役だったのである。
その『純と愛』がオンエア中だった年末のこと、当時、TOKIOの国分太一がMCを務めていた『ザ少年倶楽部プレミアム』(BSプレミアム)に、『あさイチ』のMCでもあるV6の井ノ原快彦や坂本昌行、TOKIOの城島茂、松岡昌宏らが集合。「その年のジャニーズのMVPは誰か」というテーマトークになった。
そのとき、全員が「異論ナシ」として挙げた名前が「風間俊介」。朝ドラでの演技を見て「涙が出た」と言ったり、「イベントのMCだけに呼ばれてたよね」「頑張りがやっと認められた」と過去を振り返ったり…。先輩たちはみな風間のことをどこかで心配しつつ、やっと全国区になった彼のことを心から喜んでくれていたのだ。グループに属しておらず、日ごろ、先輩との共演がほとんどない風間にとって、これは嬉しい瞬間だったと思う。
グループといえば、嵐の5人ともジャニーズJr.時代、ほぼ同期であり、二宮和也と生年月日が同じだったり、相葉雅紀とは休日、二人で出かけたりもする風間。『VS嵐』(フジテレビ系)にゲスト出演したときなど、気心の知れた嵐のメンバーと、“わちゃわちゃ”している様子は、双方のファンのツボでもある。
が、やはり基本は孤高の人。誰も助けてくれないから自ら積極的にネットワーキングに励むし、思うようにカンパニーに溶け込めなかったり、演技において壁にぶつかってしまっていたりする後輩キャストを見つけると、声をかけ、救い上げるのも風間の特徴だ。
だから、特に若手女優が風間と共演すると、いっきに輝く。松岡茉優、岡本玲、そして彼女たちより年上だが『ドラゴンクエスト〜』のヒロイン、中川翔子もまた、風間と共に芝居を作りあげた結果、急成長した女優たちである。
でも、いまだに群衆の中に紛れ込むのを得意技とし、メジャーよりはマイナー志向。円の中心に居るよりは円の外から見ているほうを好むタイプで、そこがまた風間俊介の魅力と言えよう。
「ジャニーズの異端児」は、もっとも忙しい2016年、リオパラリンピックでパラリンピアンに寄り添い、手をさしのべ、彼らを円の中心に押し上げている。風間俊介のコメントは、間違いなく、リオパラリンピックの「見どころ」の一つとなっている。