政治家はもちろん、財界人や文化人、アスリートを含むキーパーソンをスタジオに招き、深層と真相を聞き出した。女性記者として小西氏が突破口を開いたため、後に件の岸田雪子氏、下川美奈氏もメインキャスターを担当していた。
他局を含め、女子アナで報道番組のメインを張っている者は、とても少ない。今年10月から『THE NEWSα』(フジテレビ系)のメインキャスターを担当している椿原慶子アナはその一人だが、彼女の場合、入社時から報道志望を公言していたことと、同期の加藤綾子アナがバラエティー番組を一手に引き受けていたことも功を奏したのかもしれない。
こうしたケースは稀であり、たいていの場合、新人時代はバラエティー番組や軟派な情報番組を担当することになるため、アラサーを迎えて「急に報道番組を」と言われても、すぐには対応できないのである。
わずか4年しか出ていないのに、元フジテレビの長野智子キャスターが「ひょうきんアナウンサー」と言われ続けたことでもわかるように、報道キャスターとして華麗なる転身を遂げたとしても、視聴者の目と耳が追いつかないことも。
日テレでも、女子アナで“ニュースの顔”をしているのは、ベテランの豊田順子アナと森富美アナの二人ぐらい。あとは、徳光和夫、福澤朗ら先輩からその実力を絶賛されている鈴江奈々アナぐらいだろうか。
女子アナとしてテレビ局に入社してしまうと、男性週刊誌や写真週刊誌の標的になりやすいためか、局からの厳しいお達しもあり、最近は何やら小さくまとまってしまっている人たちが少なくないのも何やら寂しい。
話を小西美穂記者に戻そう。1969年生まれとアラフィフだが、フットワークの軽さからか、とてもそんな年齢には見えない。数年前、かなり年下の男性と結婚してからは、また美しさと若々しさに磨きがかかったように見受ける。
『3秒で心をつかみ10分で信頼させる聞き方・話し方』では、コミュニケーション成功の秘訣から聞く力、話す力の磨き方まで、50のコツが色分けされ、わかりやすく記されている。驚くことに、小西氏自身が「ゲストとの会話が上手くできず、苦しんだ経験がたくさんある」という。
失敗を重ね、培った会話上達法は、小西氏のいい意味での「ガツガツ感」の成せるワザでもあるのだ。
読売テレビ出身ではあるが、日テレ報道局の女性記者最強のお手本、小西美穂記者を始めとする同局美人記者にさらに注目したい。