「中畑さんは、松井が巨人に入団した時の打撃コーチ。毎日のように自宅の地下室で特訓させ、夫人が食事の世話までした。松井もこの経験がなければ、大成しなかったという感謝があるのでしょう。だから2012年オフに開かれた中畑さんの『DeNA監督就任を祝う会』に松井は長嶋茂雄さん(82)と一緒にサプライズ登場し、2015年のキャンプでは臨時コーチを引き受けた。長嶋さんを別にすれば、松井がここまで心を許している日本球界の先輩は中畑さんだけだと思います」(同前)
中畑氏も松井氏への思い入れの強さを明かしたことがある。昨年6月、千葉県内で開かれたトークショーで、「松井は日本の野球界に恩返しをすべきだ」と熱弁している。
「NPBの事務局長から相談を受けたという中畑さんは、将来的な日本代表の監督として松井を推したことを明かしました。さらに、『私が説得して、直接話をすれば聞いてくれる』と話していた」(トークショーを取材した記者)
この発言は「日本代表(侍ジャパン)監督」を念頭に置いたものであるが、中畑氏が「巨人監督」という立場になれば、それは“私が話せば松井に巨人の監督を継ぐよう説得できる”と置き換えられるのではないか。この中畑発言を巨人も重く見ているようだ。
「現在入院中の長嶋さんが“いつか愛弟子の松井に巨人のユニフォームを再び着てほしい”と願っていることは間違いなく、ファンもそれを期待している。実現するためには“中畑をブリッジにして松井に”という筋書きを考えるのはごく自然な流れ。中畑監督が実現すれば、中畑の説得で“松井ヘッド”もあり得るでしょう」(ある巨人OB)