そんな軽部アナのことは、コンサート会場を始めとする現場でよくお見かけする。翌朝早いだろうに、アンコールまでちゃんと見ていて、その後、“独占”するカタチでアーティストの楽屋を訪ねることもある軽部アナ。
いまは『ZIP!』(日本テレビ系)も番組の大半をエンタメが占めるため、レコード会社や芸能プロダクションから大事にされているが、いかんせん、来るのがモデル風のオネーチャンばかり。彼女たちがこの先、何年もエンタメの現場に取材に来るとはとても思えないためか(苦笑)、現場でものすごい“お出迎え”をされているナンバーワンの“出役”が軽部アナなのである。
しかし、だ。私が見る限り、軽部アナは、いわゆるエンタメにあまり興味がなさそうなのである。恐らく彼が本当に好きなのは、高嶋ちさ子さんと共に1997年から続けている『めざましクラシックス』に代表されるクラシック音楽。あとはオペラとかミュージカルといった、視聴者にはややとっつきにくい高尚なエンターテインメントだと思うのだ。
大衆的な…ということになると後輩の笠井信輔アナのほうがずっと知識も豊富だし前のめり。実は私は、独身時代の笠井アナの自宅に招いてもらい、女性誌の取材をしたことがあるのだが、段ボール箱5個の中にキレイに整理されていたのは全て映画のパンフレットだった。
昨年、青山劇場で上演された貫地谷しほり主演の『ガラスの仮面』後のトークショーの仕切りもお見事だったし、フジテレビ絡みの映画やドラマの会見の司会も、かなりの回数、噛む以外は(!)文句ナシの出来栄えなのだ。
一方の軽部アナの大失敗を私は立て続けに見ている。まず、軽部アナは、芸能人の名前をよく間違えるのである。それも、いま、この人の名前、絶対に間違えたらダメでしょ…という人の名前を、だ。
フジテレビが社運を賭けている映画『HERO』の、会見も初日舞台挨拶も司会は軽部アナだったのだが、この人、大勢の芸能人を前にすると明らかにアガってしまうみたい。こういうのを見ていると、TBSの安住紳一郎アナとか、タレント慣れしすぎている感もある伊藤利尋アナの巧さが際立つものだ。
もっとも、安住アナが映画の舞台挨拶などを仕切ると、登壇したタレントたちより歓声が大きいことがあって…。それはそれで局アナとしては問題なのかもしれない。