芸能

平成の紅白歌合戦 打ち切り説を乗り越えた挑戦の歴史

平成の紅白は挑戦の連続だった(2018年の紅白に出場したDA PUMP)

 元号が平成から令和に変わる直前の4月29日、NHKで『総決算!平成紅白歌合戦』が放送された。平成元年から平成30年までの紅白歌合戦をVTRで振り返りながら、第1部では北島三郎、松田聖子、嵐という歌手たちが、第2部では内村光良、バナナマン、出川哲朗、渡辺直美という芸人たちがそれぞれの想いを語った。はたして平成の紅白歌合戦はどのように総括されるのか。

「平成の紅白歌合戦は視聴率との戦いだった」と語るのは視聴率研究家でライターの岡野誠氏だ。同氏が、“平成の紅白歌合戦”を振り返る(文中で肩書きは当時。視聴率はビデオリサーチ調べ/関東地区)。

 * * *
 平成が始まった年、“紅白打ち切り”は現実味を帯びていた。

〈本当は今年で最後にして、なくしたい気持ちだ〉(朝日新聞・平成元年9月29日付)

 平成元年4月に就任したNHKの島桂次会長は、9月13日の定例記者会見で紅白歌合戦についてこう言及している。

 視聴率70~80%台という驚異的な人気を誇っていた大晦日の風物詩は昭和60年代に入ると、急激に数字を落としていた。都はるみの引退、チェッカーズの初出場などで沸いた昭和59年の78.1%から、60年は66.0%に下落。白組司会の加山雄三が少年隊の『仮面舞踏会』を『仮面ライダー』と間違えて紹介したことが話題になった61年には59.4%、62年は55.2%、63年は53.9%とわずか4年で24.2%も激減していた。

 いつの時代も、権威の急速な衰えは大きな話題になる。昭和63年の紅白歌合戦を伝える記事の見出しには、こんな言葉が並んでいた。

〈NHK「紅白歌合戦」の視聴率がまたダウン〉(読売新聞・昭和64年1月3日付)
〈「紅白」関東では過去最低の視聴率〉(朝日新聞・昭和64年1月3日付)

関連記事

トピックス

《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
昨年10月の総裁選で石破首相と一騎打ちとなった高市早苗氏(時事通信フォト)
「高市早苗氏という“最後の切り札”を出すか、小泉進次郎氏で“延命”するか…」フィフィ氏が分析する総裁選の“ウラの争点”【石破茂首相が辞任表明】
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン