水谷豊、伊藤蘭夫妻の娘の趣里(共同通信社)
あるキー局関係者は「10年前あたりから2世タレントに対する、世間の空気が如実に変わってきた」と語る。
「ネット全盛時代になり、『何の芸もないのに』といった2世タレントに対するバッシングが、今まで以上に世間に拡散するようになった。加えて、俳優やスポーツ選手の子供たちが続々と芸能界入りしたことで、よほどの大物の子供でない限り埋もれてしまう。親の名前で一度は使ってみるものの実力が伴わず、すぐに消えてしまうことが増えました」(テレビ局関係者)
一方で、親の名前に頼ることなく、実力をつけて成功する2世が登場してきた。「その典型例が杏と安藤サクラ」だと語るのは、ある芸能事務所関係者。
「15歳でモデルとしてデビューした杏は、渡辺謙と母親が離婚で揉めていたこともあって、事務所に『父のことは内緒にしてほしい』とお願いしていたそうです。離婚成立後も、ずっと『渡辺』姓を伏せて活動を続けていました。その結果、朝ドラ『ごちそうさん』でヒロイン役を務めるまでになった」
同じく朝ドラ『まんぷく』で朝ドラ史上初の“ママさんヒロイン”となった安藤サクラも、父親が奥田瑛二、母親が安藤和津という芸能界のサラブレッドだ。
「父親が監督を務めた映画『風の外側』で、主演女優がクランクイン直前に降板してしまったために代役としてデビュー。しかし、その後はどんな役柄にも果敢に挑戦して、芝居の実力を磨いてきた。親の七光りではなく、自力で這い上がってきた役者のひとりです」(映画関係者)